実家の父が作るお米を食べて育ちました。
生まれて初めて口にした白飯も
遠足で食べた三角おにぎりも
運動会で食べた俵おにぎりも
風邪をこじらせた時に食べたお粥さんも
子どもの頃は当たり前に食べていたけれど、
実家を出て岡山で学生をしていた時も
社会人となり上阪した時も
結婚してからこれまでも
絶えることなく作り続け、送ってくれました。
これまで当たり前だと思っていたことが、社会人になり当たり前でないことに気付かされました。
子どもの頃は家族総出で稲刈りをしていました。
ですが、姉も兄も高校を卒業すると家を出ましたし、私も手伝いをしていたのは中学生くらいまでだったと思います。
その後祖母も他界し、しばらくは両親だけで米作りをしていました。
家を出たのだから自分で買って食べなさいなんて一度も言わなかったなぁ。
とても大変だったと思います。
でも、
「銭はねぇけど米ならなんぼでもあるけぇ。」
と、よく話していたので、
実家を出て一人暮らしをするなかで、食いっぱぐれないようにせめて米だけでもと送ってくれていたのだと思います。
母に関しては、そろそろお米無くなりそうだなというタイミングで必ずメールをくれていました。
‘お米、まだ送らなくて大丈夫?’と。
そして、お米と一緒に乾物や日用品なども入れてくれていたのですが、話してもいないのに大抵欲しいものが入っていたりして。幾度となく驚かされましたよ。
超能力でも使えるのかとちょっと本気で疑ったことがありましたね。
結婚した時は娘婿に、子どもができてからは孫に食べさせてやりたいという思いで作ってくれていたのだと思います。
当然、姉と兄の家族分もあるため、作る量は増えていくばかり。
歳はとるし、体力も徐々に落ちていくので昔のようには動けません。
それでも、数年前からは仲の良い友人達と共同で米作りをするようになり。
皆さんもお年なので、協力して助け合ってやっていました。
父はもう80が近いです。
もともと腰があまりよくないということ、数年前に病気をし体力が落ちてしまったことなど様々な要因が重なり、長時間、外で作業ができなくなってしまいました。
友人達に迷惑をかけることになると話していました。
そして、今年からお米作りをやめることを決断したのです。
長年続けてきたことをやめるということ。
父なりに葛藤があったと思います。
もう父の作ったお米を食べられなくなるんだなぁという寂しさはあるけれど。
子ども達もじいちゃんのお米大好きだけど。
長い長い間、面倒を見てくれて本当に有難うという感謝の気持ちです。
今は肩の荷が下り、ホッとしているところでしょうか。
私たち兄弟3人家族分、ひと月にお米を送る日はみんなマチマチでした。
父が精米をして、孫にはお菓子をと2人で買いに行き袋詰めして、母が必ず手紙を書き、重い米袋を郵便局へ持っていく。配送料もばかになりません。
この作業や出費がなくなりました。
だから、ホッとしてくれているといいな。
もっと前に気付いて声をかけるべきだったかなとも思いましたが、父が納得するまでできたのであればそれはそれで良かったんじゃないかなとも思っています。
これからは自分たちのことだけ考えて、のんびりと暮らしてほしいなと思います。
最後のお米は多めに入っていました。
そういうことでお米の相場を大して知らずに生きてきた私は、お米の値段を見て驚倒しています。
そして、どれを買ったらいいのか全っ然分かりません。我が家はずっとコシヒカリだったので、引き続き同じコシヒカリだと食べやすいのかな、なんて思っているのですが。
でもほかのも食べてみたい気もするなぁ。
いろいろ試してみようかな。
おすすめ銘柄ありますか?
最後までお読みいただき有難うございました☺︎
グループに参加しています。
よろしければ応援していただけますと大変励みになります。
⇓